設立趣意
生活習慣病,過敏症,ウイルス持続感染症,神経疾患,老人病など,わが国を含む先進国の疾病構造が変化しつつある。
こうした複合疾患や環境汚染,内分泌撹乱物質の後代影響評価あるいは遺伝子組換え医薬品,遺伝子治療評価などに,ヒトに近縁なサル類を実験に用いる機会が増加しつつある。
サル類を用いた,こうした実験をデザインする際に飼育管理に関する技術は確立されているものの,その疾病を含めた病的状態に関する基礎情報は非常に少なく,また,研究者間の情報交換の場がないため,それぞれの経験をデータベースとして蓄積する方法がなかった。
感染症新法の実施にともなう動物検疫の基礎となる感染症に関する情報や,医薬品開発のための薬効,安全性試験の基盤となる,自然例での感染症,腫瘍,加齢性疾患に関する情報を互いに持ち寄り,日本における感染症を含めたサル類の病態,病理の情報交換の場を確保する目的で本研究会を設立しようと考えた。
活動内容
- 学術集会 (ワークショップ) 開催
- サル類の疾病に関する関連ニュースの配信
- サル類の疾病に関する書籍制作
- サル類の疾病に関するデータベースの構築とその公開
- サル類の疾病に関するコンサルタント
- サル病理学者の育成