「サル類の疾病と病理のための研究会」が毎年協力しているアジア野生動物医学会 / アジア野生動物保全ワークショップ,今年はネパールの首都カトマンズで開催されました。"One World One Health" のテーマのもと,アジア全体でヒトと動物の関係を考える集会です。今年もまた参加してきましたので,その様子を報告いたします。
チトワン国立公園でゾウに乗る
チトワン国立公園の面積は 932 平方キロメートル,香川県のおおよそ半分に相当する広大な亜熱帯雨林には,希少種を含めて世界でも珍しいほどたくさんの種類の陸生,水生の動植物が棲息しています。「アジア野生動物保全ワークショップ 2011 in Nepal」の学会企画ツアーでこの国立公園を訪れ,自然保護の最前線を見学してきました。
公園内はトレッキングで巡ることができますが,人気はエレファントライドです。学会主催者のご好意で,なかなか予約をとる事ができないエレファントライドを体験することができました。丈の高いブッシュにあってもゾウの背に乗ると遠くまで見渡すことができ,野生動物を観察するにうってつけの環境です。しかしそこが観光サファリパークと違うところで,滅多に動物に出会うことはありませんでした。何しろ自然環境そのままです。ポストモンスーンの穏やかな日差しの下,ジャングルと草原と日に輝く川面を眺めながら,昨日までの集会で紹介された野生動物の現状や,問題解決に向けた並々ならぬ努力の数々を思い出していました。
[報告 板垣伊織]
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